※ 読む前に!

・これは2007年1月の大阪インテのイベントで配った無料コピー本です。
・骸ツナSPでした。笑。
・いつの間にかなくなってました。本人いない内にも減ってました。(あれー?笑)
女体ムックな上にヤツは巨乳ですけれどOK?
・あ、ツナは普通に男の子です。健全な男子としては致命的なトラウマ持ちですが!
・ギャグです。(わかってるよ!)
・他のキャラも女体化してます。パラレルです。目指せ学園ラブコメディーです心意気は…?(はて)

そんな感じ!以上!
それでもよろしいならばどうぞーーー!!!!











チチをもげ。












 むにゅり。いやな音がした。 そして顔に圧し掛かる肉。肉の感触(脂肪だ)、たいっへんなまあたたく気味がわるいこの感触…ッ! むにゅり。むにゅ…。な、ななななななにこれえーッ!!! ぶわっと綱吉の首から背中からいやな汗が噴き出してきた。 目の前が塞がれれば真っ暗になる筈なのに目の前はすーっと真っ白に染まって……。 安らかな眠りに落ちていた意識はもう恐慌状態だ。顔に圧し掛かる肉…。脂肪の塊。
 むにゅり。
 なんっともいやな音で決定的な不幸の象徴的なんだよっ! 窓の外からはチュンチュンチチチーという小鳥の囀りが幸せそうにのんびり聞こえてくるというのに。 …い、いやだ。ガタガタと身体が震え出してくる、ガタガタガタガタガタガタ……延々とえんえんと、 本気で本当にまったくもって素直な率直な明らかなる拒絶反応だなあオイ! ともう指先が冷えて固まって感覚なんかを失っていきながら 綱吉はせめてもの強気のように自らにツッコミをいれてみちゃったり。 ほんとうにもうやだあ…。しくしくと泣きながら今すぐに永眠したくなる、まるで身体は石のようだ。 しかもこの、ぞわあぁぁーっと肌の粟立つ感触はちいさな虫の行進みたいで大変気色が悪いったらない。 とりはだ。それはもはや全身にいきわたってしまっている。 むかし、それが全身にいきわたると鳥になっちゃうんですよーなんて嘘をきかされたなあとおもいだしてた、ら……。

「綱吉くーん? お隣の超かわいくって超愛らしくって目の中にいれても痛くないくらい大好きな骸ちゃんが迎えにきちゃってますよーvv」

 きゃはっ☆ と小首かしげて骸は可愛くわらいながら綱吉の顔に押し付けている乳を たぷたぷむにゅるーっと更に綱吉の顔面に圧しつけてきた…。うぐぅ…ッ! 綱吉の喉が上下にゆれて苦しげに小刻みに震える。喉仏のまだ出て来ないつるりんとしたそらされた白い喉は 本当に愛らしくって頼りなくってボキン!と片手で簡単に折れちゃいそうで骸は胸の奥から沸き起こる烈しい殺意にも 似た愛おしさに思わずぽっと目元を赤く染めながらクフフvと綱吉くんが愛しくて愛しくて仕方ないんですーv というように乙女ちっくに微笑んだ。確かに可愛い笑顔だ!恋する顔ですが!

「…、お、おっまええ! 俺を殺す気かああーー!!! こんの色情魔! 淫乱! クソ食って死ね変態!」
「いっやああーーんvv今日も素敵な愛の言葉攻めですね綱吉くん!!」


 ぶっはあーっと死ぬ気で綱吉は乳の魔手から逃れた、ら! するとやたらハイ☆テンション!な声がお出迎えだからたまったもんじゃあない。
 いやんいやんいやんーvvふるふると首振りながら腰をくねらせ ガッチリと両手を胸の前で組んで感激です綱吉くんそんなに僕のことが…! といわんばかりの熱く潤んだ眼差しの骸さん。ぐろい。率直な感想。 …サアアーーーーっとさっき乳圧死されかけてた分にドンっと更に血の気を引かされてしまう光景に 綱吉はうっと口許を押さえた。それにつわりですか!とか心配気にみてくるからたまったもんじゃない! なんで男が産むんだよてめえ!とか思ったがもう…、もう、もう、もう…、ほんとうにもう!

「………死ね、てめえはいま死ねいますぐ死ね、死ね死ね、即刻その首おとしてずっと死んでてくれ……」

 うっうっうっ…とはらはら涙を振り撒きながら綱吉がシーツの海にぱたんと落ちた。 彼の背中には不幸がたちこめ暗雲がぐるぐるとうずまいている。 それとは対称的に骸はぴかぴかの笑顔だ。ニコニコと今日も絶好調! 自慢の乳をうっふんと持ち上げニヤリと男前に微笑んだ。

「さあさあ、いいお天気ですよーv早く起きないと奈々おかあさまの朝食食べそこねちゃいますってば綱吉くんvv」

 シャッと勢いよく骸がカーテンを開けた。眩しい陽射しが暗かった綱吉の部屋を明るく一転させる。ああ、朝だ。 本日も快晴なり。沢田家の居間のテレビから聞こえるにこやかな声が告げる。本日も最悪なり。これが綱吉の偽らざる本音だ。
……これがもうほとんど自分の日常だなんて綱吉自身が一番よくわかっているから更に手痛い。…現実は、なんとも、どこまでもシビアだ。








* * * *


「骸は変態だ」

 ドン!と綱吉はいいきった、それはもう眼光鋭くいつものだらけた顔などすべて すぱっと一掃して必死な真剣な表情で言い放った。切羽詰った風情がまた説得力を増大させる。

「顔は綺麗だけどなー」

 にかっと太陽のように笑って山本は綱吉の真剣さとか必死さなど全部ぽいっと投げ捨てた言葉を平然と言い放った。 顔が綺麗なのは綱吉も認めている。確かに美人なのだ。おかげで奴の第一印象は鮮やかに最強だ。 ニコリと微笑めばそれでもう好印象好感触を相手に与えてしまうのだから。 ……骸のことを「むくろちゃん」と呼んでいた過去をもつ綱吉だからこそそれはもうザクザクと骨身に染みている。 綱吉の親戚はみんな骸にメロメロだ。…イタイ。思わずぺっしんと自分の額を叩いていた。

「ツナってそればっかだよなあ? まあたケンカでもしたのか?」
「してない。というか縁を切りたい切実に」

 盛大な溜息を腹の底から吐き出しながら綱吉はずるずると机の上に上半身を崩れ落ちさせる。 山本はいつだってポジティブシンキングというか無敵の『山本節』で全てを良好に見れてしまう大らかな特殊技能者だ。 そこらへんが好きだから綱吉としては大目にみてしまう。 いいなあ山本節!と時折思いながらでも自分がそんなの実行してみちゃったら きっと肩の荷はズンと重くなるだけなんだろうなあ。世の中のなんて不平等なことかっ!

「んじゃ、どうした?」
「……俺、巨乳だけは本当に駄目だ、あいつのせいでもうトラウマだよ」

 あはは、うへへ、うひひ…。 涙をつーっと垂れ流しながら綱吉は机にぺたっと片頬を張り付かせながら暗くどろりとした口調で愚痴る。 わっと泣き出したい、でもそんな気力なんかねえよ! しくしくしく…。不協和音をたてながら綱吉は山本に聞いてもらうしかストレスの軽減場所なんか何処にもないのだ。
山本は相変わらずに へーっと笑顔でにこりと気軽に流すような相槌をうつ。 俺は結構巨乳すきよ?と慰めなんだか、いやきっと率直な意見だ、 それを素直に述べてくれる。そうだね、男なら巨乳だろうと思う! でも…。

「お、おれは! スクアーロ先輩のようなナイチチの方がいいんだああーーーーッ!!!!!」
「うおおおおいいいぃぃ誰がナイチチだこらああぁーッッ!!!!」

 だぁー、だぁー、だぁーー…と、まるで山びこのように綱吉の叫び声が響く中に 噂の本人の怒声がズバンと被せられる。まるで襖を開くが如くの何ともバシーーンッ! と大変気持ちよく滑りのよいドアの開け方で登場した先輩は仁王立ちだ。 ずももぉぉーんとお怒りのオーラをゆらゆら立ち昇らせ、 ただでさえ小さく細い三白眼なんかをきゅっと更にちいさくしちゃって、 しかも白目部分を獰猛な色でつるりと光り輝かせている。三秒でひとを殺せる目だ! 偶然居合わせたクラスメイトたちは一斉に思った。 その血に飢えたギラギラとした剣呑な眼差しはそれることなく綱吉ただ一人へと注がれている。

「せ、せんぱい〜〜」

 ガタ、ガタガタ! 綱吉はがばっと机から起き上がり速攻たちあがった。 そんな隣で山本は、よっと片手をあげて先輩に軽く挨拶。それだけ。 綱吉のように、ばびゅんと先輩のもとにいくことはしない。 綱吉は…、潤んだ眼差しで背がすらりと高いスクアーロを見上げ、あうあうと 何事かを紡ぎ出そうと口を動かしながら、おもむろに手を。

「す、スクアーロ先輩ぃぃーッ! お、俺ともう結婚してくださいマジに!!!」
「やめんかああーーー!」

 がばっと力の限りにスクアーロの身体に抱きついた、ぎゅぎゅーーっと渾身の力を込めて縋りつく。 うう、本当に癒しなんです先輩は! とかなんとか綱吉はぎゃあぎゃあ泣き叫び、 スクアーロはスクアーロで三枚に下ろすぞてめえぇー! とか離せ離しやがれアホンダラァとか大変口汚く罵り綱吉の頭をアイアンクローでがっと掴み、 こう…、なんとか自分の体から引っぺがそうとぐいぐい奮闘するのだが綱吉は死ぬ気でしがみ付いている為に 容易じゃない。それほどまでに乳に対する、骸のおかげでの巨乳恐怖症の傷が深いというわけだ。 (そしてそれを癒せる程に乳がないのだスクアーロは)
 
「な、なにをしているのですか沢田殿!」

 スッパーーン!
 ぎゃあッと断末魔の如きの悲鳴を迸らせながらスクアーロの後頭部にハリセンを閃かせたバジル。 バンと自分の胸を叩き、ひどいです!拙者というものがありながらそんな破廉恥なあーー とぶんぶんと頭をふって髪を振り乱し、そしてギリギリとハリセンを握り締めて涙目だ。 スクアーロも涙目だが…。バジルのハリセンは鉄製ですこし鈍器だ(すこし…?) ぷっくりと大きなタンコブを作り上げ(おまけにぷしゅーっと血飛沫を出しながら) スクアーロはイロイロいいたい反論をぐっと飲み下し、これはだなあ…と冷静に状況を説明しようする。 健気だ…。いや、これは学習機能なのだろう。綱吉にがっちり捕まってしまっていては反撃は出来ないのだから。 (そしてスクアーロの目にはバジルが殺人鬼にみえるのだ、ビカビカ目を光らせ血に飢えた…。 バジルの背後には戦場がみえる。ドパパーーンと大砲とか銃撃戦とか航空機からの爆撃で真っ赤に染まっている空 だとか。ちなみにバジルの頬にはスクアーロの帰り血もついている。ハリセンにも勿論!)

「な、なにって…、スクアーロ先輩に癒しを…」
「だったら拙者でもいいじゃないですか!拙者だって可憐にAカップですぞ!」
「女が平然とそんなこというんじゃねええーー!」
「黙れカスが」

ヒュン!とエモノを手首のスナップきかせ振り上げ体制。 ドスの聞いた低い声で紡がれた言葉には某X様を彷彿させるものがあり、 またバジルの絶対零度な気迫に圧されてスクアーロは思わずうっと口ごもる。 …足にすでに、あしに、あしに…スクアーロの足の上にバジルの足がギリリとのめり込んでもいたし。

「Aカップ…。いいよねえ…、ちっちゃくて」
「ですよね! 沢田殿vv」

 ぱああーーっと笑顔満面できゃっきゃと両手を広げる、 さあきてください沢田殿!といわんばかりの上機嫌バジル。それを見て密かにスクアーロは胸を撫で下ろす。

「でも抱きついちゃうなんてセクハラだよね!」
「ちょっとまてええええーーッ!」

 こ、の、現状はあっ、一体なんだっていうんだ小僧ぉぉーッ! ギリギリミシミシと更にきつく絡み付いてくる綱吉に大変な矛盾を感じながらガッとそのちいさな顔面を 再度鷲掴んだ。












(終)











 アトガキ
実はまだまだ続きます。第二段は5月です…。(…………。)
2007/03/25