おさななじみヒバツナのツナ子開通式です。(なんですかその表現は…。)





























犯罪ですからヒバリさん(様)!!という話です。

所詮わたしが書くのでぬるいです。そして『二巻まで読んだけどわかんねぇよ』とかゆう友人に捧ぐよ!!(呪いのようにさ!)



















** 世 界 は 君 の 為 に 鐘 を 鳴 ら す **









いくら近所の家に住んでいてよくヒバリの家に寝泊り(いつの間にかこの部屋は託児所になったんだ?ヒバリ談) していてもツナは余所の子である。ちゃんと自分の家があって家族がある。そして ひとつ下ということは学年も違うわけで当然いつまでもずっと一緒ずっと同じ学校なんてありえない。 ツナもヒバリも帰るところが違うし必ず先にヒバリが学校を卒業してツナとは一年だけは絶対に 学校がちがってしまうのだ。
近所の家と家。小学校と中学校。
中学校は小学校よりも遠くて他の小学校の子もたくさんいっしょに入る。そのたくさんの中にたくさん遠い中に 一番近くにいたはずのヒバリがいる。それが……。

「なに拗ねてるの綱吉」
「……………」

ツナは今日も小学校から帰ればヒバリの部屋に遊びにきていた、けれどもヒバリは勉強をしていた。 今まで見たことない。その黒くて新しい制服がかかる場所とかもヒバリの教科書を読む姿とか。 前だったら…、小学校から一緒にかえっていてそしてヒバリの部屋でツナの宿題をみてくれたり……… 寝てたら顔にラクガキされてたり、 バツゲームをかけてゲームしたりとなんだかんだと遊んでもらっていたのに今では見知らぬおにいさんが目の前に いるようだ。

「仕方がないだろう僕は中学生で綱吉は小学生なんだから。それに僕は今新しい場所の 地均しで忙しいんだよ」

教科書じゃないしコレ。そういって片手でひょいと掲げてみたモノは確かに教科書じゃなかったけれど。 しかしツナにとって今までのヒバリじゃないことはゆるぎなくあり目の前の『ヒバリ』の姿にムッと眉をしかめさせた。 ヒバリという人間は『構う』ときは本当に暴力的なまでにツナを泣かすまでに本気で構うが、 それは本当に稀(飴と鞭と無知を転がすような方法なのだ)で、大抵はツナの話に相槌をうったり適当に聞き流していたり。 いつの間にか膝の上ですやすや眠りこけたらラクガキを散々ほどこすくらいだ(そしてそのラクガキを 洗ってやるのがヒバリの自身に課した役目らしく、それなら書かなければいいとも思うけれども頭を洗ってもらえるのは 嬉しいので黙っておく。だってその手は優しいから。)

「……つまんないよヒバリさん」
「じゃあ帰れば」
「……………」
「なら居ればいい」
「……………」
「綱吉」
「……はぁい」

「そんなに僕が好き?」

ギィ、と回転椅子を僅かに軋ませながらまわして膝を抱えたツナの姿を前にする。足を組んで見下ろすヒバリは 相変わらず王様みたいな笑みでえらそうだ。でもその意地悪そうな目つきは 王様というよりも魂を騙し取ろうとする黒い悪魔みたいでツナは少しだけゾッとした。 他の人間ならばその視線はゾクリと背筋を凍らせる威力に満ちていたのだがツナにはヒバリの視線に対して耐性があった。
だから、この時不運を踏んでしまったのかもしれない。
ツナは深く考えることもせずにコクンと普通に頷いていた。すきだよ。重ねてそう、首をかしげて言いながら ヒバリを見上げた。
いちばんすきかもしれない。
きょうちゃんきょうちゃんと呼んでついてまわった頃から。他の子にいじめられたのを助けてもらった時から 心はずっと近くに置いていた。きょうちゃん。ヒバリさん。誰よりもいちばんそばにいたいひとなのは変わらない。

「綱吉」

じゃあ…、と。ニコリと微笑む姿。そっと椅子から降りて膝をつきツナの柔らかな頬を優しく両手でつつんだ。
綱吉。
きれいな声で微笑む顔は年々優しいものに見えるのが嬉しい。例え錯覚なのだとしても。
すき。

「じゃあ、僕のたったひとつのものをあげるから綱吉のたったひとつをくれない?」



『 例え彼が本当にほんものの悪魔なのだとしてもやっぱりすきです。 』



















(あの頃の俺って……)

魂を奪う契約を交わす悪魔みたいな台詞でしたよねといいながらツナは傍らで相変わらず裏で 何かを牛耳ったりすることに隙のないヒバリを胡乱な眼差しで見つめた。
あのちいさな恋をしてた時代はまるで数億年前のようだ。 それは今はちゃんとヒバリと同じ中学校で。応接室なんて立派な居場所まであるからというわけでもないのだろう。 ツナは黙々と風紀の仕事(?)をこなすヒバリから視線を外して秋に近付く空の青さを遠い目で見つめた。

「犯罪でしたねヒバリさん」
「そう?僕の童貞をあげて綱吉の処女をもらっただけだろ?」
「……………………おれ、まだ生理とかも性教育とかも…」
「ゴムいらずだったね」
「最悪ですよ!!!?」




乙女心と秋の空。そういう言葉とは縁遠いようにツナの心は未だこの真っ黒な悪魔から逃れられなかった。
……たとえ、彼が自身をロリコンだとオッシャッテシマッテモ。






すき。



(終)











 アトガキ
さぁ、何人くらいがひいてるかな!!!!?(どきゅん☆)
2005/10/4