ギシギシとさっきからひっきりなしにソファが軋んだ音を立てた。
そりゃそうだろうと現状とは切り離された冷静な頭は頷く。 そりゃあそうだろうなあ。…とうとう涙に目が滲んできながら綱吉は頭の中を真っ赤にしながら力いっぱい頷いた。

「ぎゃあああーー!!やめ!?ちょっ、マジやめてくれ!!!骸ぉーーー!!!」
「何言ってるんですか!?やめるなんてそんなことするわけないでしょうが!!」


パン!と弾けそうだ頭が!!なにが悲しくて…、男に押し倒されなきゃならんのか!? 綱吉はぐるぐると頭の中を混乱の渦一色に真っ赤に染めながらぐいぐいと骸の肩や顔やらを押して必死に抵抗した。 もう骸のあの整った頭髪はぐちゃぐちゃだ。しかし、その乱れた髪が何故か色っぽい。弾むような息をする骸、うっすら額に 汗が浮かんで、それがまた!乱れた髪はうっすら張り付いたりしてまたしても更にエロい! 骸は綺麗だ。薄い皮膚の白い肌とか高い鼻とか西洋人形じみた顔はいつもならストイックで傲慢に冷たくシンと輝いているというのに…。なんだなんだ、なんなんだコレ!?他人になど興味ありませんと人を見下す態度なのが常なひとが!…ああ、 骸はもはや猛獣だった。熱くギラギラとした欲に濡れた瞳が綱吉を一途に見つめて白い肌はほんのりと赤く火照らせている。 やばい。…ひどい色気だ。ハアハアと、さっきから熱っぽい声で何度も綱吉の名を甘く低めた声で呼んでくるのだからマジやめてくれと泣きそうになる。きたくもなくてもなんか腰にくるんだッ!!綱吉はあんまりにも今の骸が 通常とかけ離れ過ぎてひどく艶やか過ぎて凝視できずにただただ迫りくる顔とか腕とか胸板とかすべてをめちゃくちゃに 跳ね返した。何が起こったのか本当に解らない。いきなり押し倒してきて、…こられて。そして。 ぐっと盛大に吐き散らかしたい嗚咽を噛み締めて綱吉はボロボロと涙を零しながら真っ赤な顔でカッと叫んだ。

「お、おおおおまえーー!!?ホモだったのかよ!!!?」
「何言ってるんですか!!僕は貴方だから好きなんです!!愛してるんです!!!」
「ばっか!!それがホモだっていうんだろ!!?俺は男なんだってば!!!」




(終)






 アトガキ
こんなカンジ!!!(笑)
2007/10/20